演劇の世界では、昔から、『歌は語るように、セリフは歌うように』とか、『歌は歌うな!セリフは語るな!」と言うお題目なようなものがあります。
これは、ミュージカルの基本とも言われてきました。
本当だろうか?・・・間違っていないだろうか?!・・・
と、改めて今、考えさせられています。
と言うのも、今週の日曜日の『神ひろしSHOW』のラストに、『王女メディア』からラ・マンチャの男の『見果てぬ夢』に変更したからです。
で、どうにも好きになれない松本白鵬さんの『見果てぬ夢』も、『歌は歌うな!セリフは語るな!」と言う従来の考え方から見れば、それこそ良い演技なのかもしれない。
・・・が、僕にはどうにも楽しめない。心地よくないのです。
そもそも、『歌は語るように、セリフは歌うように』とか、『歌は歌うな!セリフは語るな!」は、『表現』に関して伝えられて来た事で、
なぜそうなのか?!と言う話です。
表現って何か?・・・と言う事だけど、
「歌は3分間のドラマ!」と言う言葉もあるように、楽曲や歌詞を自分なりの解釈で歌うということです。
何となくメロディーと歌詞をなぞってうたうのではなく、そこに込められた内容を聞く人に伝えるように歌うのです。
そう言った意味では、3年前までは、僕もそのような歌いかたにポイントをおいていました。
ドラマのセリフを思い浮かべればわかりやすいですが、表現・・・内容を伝える事のできない俳優のセリフは棒読みと言います。
歌も基本的に同じです。表情・表現のない歌は、棒読みのセリフと同じです。
で、大切になってくるのは、歌詞の解釈です。
歌詞を理解し、自分なりに解釈し、どの部分でどんな歌い方をしたら、聞く人の心を打つかを考えていくのです。
自分が詞の主人公になって、聞く人に訴えかけるような意識を持つと良いです。
そして、その時には、歌いかたのポイントは俳優と歌手とでは違ってきます。
俳優は中身を伝えるために、乱暴な言い方ですが、少々、リズムがくずれようが、音程がはずれようが、気にしません。
が、歌手は、ここで、表現にテクニックを使います。
・・・ビブラートやポルタメントやトリル、音量のコントロールやフェイクなどなど。
が、大事なことは、テクニックのためのテクニックにならないことです。
僕は時々、これをやっちゃって演出家に怒られます。
さて、話がとっちらかっちゃいました。
僕が、どうにも好きになれない松本白鵬さんの『見果てぬ夢』は、『歌は歌うな!セリフは語るな!」と言う従来の考え方に縛られてるのではないか?!・・・と言う事です。
つまり・・・『歌』・・・『音楽』として、楽しめない。
カタルシスがない。・・・・
実は、今回、僕がラストに歌う事になった『見果てぬ夢』は、俳優として歌ってると、聞いてる方は「演技」に焦点が行き、歌手として歌うと「楽曲」に焦点が行きます。
俳優であり、歌手でもあり、さらに、それを超える歌い方ができないものか?・・・と悩んでいるのです。
『歌は歌うな!セリフは語るな!」のジンクスが本当なのか?!
・・・今一度考え出しています。
最後は・・・自分に言い聞かせます!
ウダウダ言ってないで、ヤレ!!・・・・
・・・・それだけですね!!フウ・・・
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◆神ひろしSHOW・10月28日(日)6時半◆ライブ詳細:
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